小児気管支ぜん息
発作性に起こる気道狭窄が原因で起こります。気道が炎症し、狭くなることで「ゼイゼイ」、「ヒューヒュー」といった音の喘鳴が起こり発作を繰り返す病気です。ガイドラインに沿った適切な治療を受けることでぜん息の重症化を防ぎ発作を抑制することができます。小児ぜん息のほとんどは大人になるまでに治ることが期待できます。ただ発作を繰り返し気道の慢性炎症が固まって(気道のリモデリング)しまうと成人喘息に移行することがあります。発作の治療だけでなく予防治療の継続が重要です。治療の途中で薬を中断しないようにしてください。
日常生活で気を付けるポイント
ぜん息のアレルゲンで多いのは、ダニやハウスダストです。部屋に絨毯やカーペットは使用しない、ぬいぐるみは置かない、布カーテンではなくブラインドにする、こまめに掃除機をかけるなどダニやハウスダストを発生させない予防と減らす対策をして下さい。それとダニやハウスダストだけでなく受動喫煙もぜん息の悪化因子です。ぜん息のことだけでなく子ども健康を守るため家庭に喫煙者がいるときは十分な配慮が必要になります。また近年ペットブームですが犬や猫、うさぎなどの毛がぜん息発作の誘因になることがあります。反応がでる動物の室内飼育は避けた方が良いでしょう。
よくある質問
発作がないので薬をやめても良いですか?
自覚症状がなくても気道が炎症している場合が多くあるのがぜん息です。治療薬の中断や減薬は自己判断せずに指示があるまでは継続してください。
医師の指示通りに薬を使っていますが、発作が起こります。どうしてですか?
まず再度受診してください。診察し原因が何か調べます。よくある原因の一つに吸入ステロイド薬が正しく使えていないことがあげられます。また、アレルギー性鼻炎などがある場合は、ぜん息治療だけでは効果が得られないことがあります。
ぜん息は治りますか?
子どものうちから早めに正しい治療を行うことで治ることが期待できます。大人になってからの喘息はなかなか治りにくいとされています。