予防接種

Hib感染症

Hib感染症はインフルエンザ菌b型による感染症です。インフルエンザウイルスと混同されることがありますが全く別物です。細菌性髄膜炎や急性喉頭蓋炎など生命にかかわる重い感染症の原因です。ワクチン接種によってほぼ100%予防できます。

小児肺炎球菌感染症

肺炎球菌は乳幼児の上気道に感染しHib感染症に次いで細菌性髄膜炎を引き起こす感染症です。

B型肝炎

B型肝炎ウイルス感染経路は3つあります。母子感染、接触感染、性感染です。小児の場合3才未満で感染するとほぼ無症状のまま持続感染し慢性肝炎の状態となってしまいます。慢性肝炎から肝硬変や肝がんへ進行していきます。

ジフテリア・百日咳・ポリオ・破傷風

※四種混合はジフテリア、百日咳、ポリオ、破傷風の4種類の感染症に対するワクチンです。
ジフテリア
最後に報告されたのは1999年で稀になりましたが感染すると10%ほど亡くなる怖い感染症です。主に気道分泌物によってうつり喉などに感染して毒素を出します。この毒素が神経に作用して呼吸不全や心不全をきたし命を落とすことがあります。

百日咳菌の飛沫感染
接触感染によって発症します。年齢が低いほど症状が重く連続性の咳が長期に渡って続きます。生後3カ月未満で発症してしまうと、呼吸が出来なくなる発作(無呼吸発作)や脳炎を起こすこともあります。

破傷風
破傷風菌が傷口を介して感染します。痙攣・顔面のこわばりを引き起こし、呼吸に必要な筋肉が麻痺するため死に至るケースもあります。

ポリオ
ポリオは小児まひとも呼ばれ四肢に麻痺を起こします。日本ではワクチンの普及により自然発生はありません。しかし海外ではいまだポリオの流行を認める国もあります。実は感染してもほとんど症状はなく、麻痺症状が出ることは稀です。ですが無症状の場合が多いことで気付かず海外から持ち込まれる可能性があり注意が必要です。

結核

わが国ではかつて結核は国民病といわれるほど蔓延した感染症です。結核には肺結核と全身感染症があります。子どもが感染した場合は免疫力が弱く体中に結核菌が広がる粟粒結核や結核性髄膜炎などを発症します。ワクチンはBCGといってはんこ型の注射です。

麻疹(はしか)

麻疹ウイルスは世界で流行している感染症です。飛沫感染・接触感染・空気感染によって発症します。非常に感染力が強いことが特徴です。潜伏期間10~12日後に、発熱・や風邪症状が現れます。この2-3日後に39度以上の高熱と発疹が現れます。肺炎や脳炎を引き起こし1000人にⅠ人命を落とします。感染力が非常に強いため手洗いマスクでは防げません。ワクチンが最も有効な予防法です。

風疹(3日はしか)

風疹ウイルスの飛沫感染・接触感染によって発症します。発熱・発疹・リンパ節の腫れなどが現れますが、稀に無症状のケースもあります。妊娠20週前後までの妊婦さんが感染してしまうと、赤ちゃんへ感染し、先天性風疹症候群にかかる恐れがあります。

日本脳炎

日本脳炎ウイルスを持った蚊に刺されることで感染・発症するため、人から人には感染しません。致死率が20~40%と高く、恐ろしい病気とされます。重症化リスクが高い乳児・中高年の方は注意が必要です。

水痘

水痘・帯状疱疹ウイルスの飛沫感染・接触感染・空気感染によって発症します。皮膚の発疹・水膨れ・強い痒みが全身に広がります。水膨れの痕が残る場合があるほか、肺炎や肝炎を招く恐れがあります。

ロタウイルス

ロタワクチンは2020年10月から定期化された予防接種です。ロタウイルスに感染すると発熱、嘔吐、下痢などの胃腸症状が見られます。便性は白色調で酸臭便になることが特徴の一つです。ワクチンが普及し始め点滴を行うような重症の脱水になることはとても少なくなりました。

おたふく

ムンプスウイルスの飛沫感染・接触感染で発症します。発熱・耳下腺の腫れが現れます。登園や登校が可能になるのは耳下腺の腫れが治まってからとなります。合併症は難聴や無菌性髄膜炎などがあり思春期以降の方が発症すると、精巣炎や卵巣炎となる可能性があります。

インフルエンザ

インフルエンザ冬季に流行する感染症です。そのため接種開始時期は一般的に秋頃になります。感染すると高熱・関節痛・筋肉痛・頭痛などの症状が現れます。肺炎や脳症など重篤な症状を合併することもあります。重症化予防にはワクチン接種が有効です。

子宮頸がん

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ予防接種です。
子宮頸がんは自覚症状が出たときにはすでに進行しており、子育て中の母親が子どもを残して亡くなることもあることからマザーキラーとも呼ばれる病気です。ワクチン接種による子宮頸がんの予防効果は明らかで、特に17才前に接種するとより効果が高まるとされているワクチンです。
当院では子宮頸がんワクチンはガーダシルとシルガードを使用しております。
ガーダシルはヒトパピローマウイルスの4つの型に対してのワクチンです。令和5年4月から9つの型に対するワクチン、シルガード9が公費で打てるようになりました。子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスをより多く防げるワクチンとなっております。
詳しく知りたい方は当院でご相談ください。

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